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散文
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朝、家族の誰よりも早く目を覚まし、10℃を下回る北海度を歩く。
吐き出す息は、タバコの煙のようなしろみを帯びて空へと、空気へと融解してゆく。
耳たぶの外側から内側にかけて、じんわりと凍てつく寒さがしみ込んでくる。
ふと目をやる金色の草原に黒々と木々が並び、太陽の光を燦々と背に浮けていた。

そのとき、僕はこれからどこへゆき、どこへ消えるのか。
そんな答えのない疑問が吸い込む冷たい空気とともに肺へとわたり、
そこから体中の全細胞へと流動していった。

でも、今はほら。
ここにいるという実感とこれから向かう先を
触れることができる。
感じることができる。
僕はここにいる。
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僕の果敢なくも小さな命の明滅を
君の強くもやさしい心臓の鼓動を
肌で感じ合って
そう僕はここにいる。
そんな真理を体感するんだ。
縁側から見える青々とした木々のように
僕の日常は恐ろしい速度で色付き始める。
雨を待つ木々もそう。
僕はここにいることを確信したはずだ。
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夕暮れの陸橋は、
何も言わずただそこにあるだけ。
その大きな包容力の傍らで
人々が笑い、語り、時には泣いて
誰も気付きはしないだろうけれど
その存在に心の根底で感謝しているはずだ。
人がそうであるように。
誰かが誰かの大事な人。
気がつけば誰が立てたのかも分らない大きな橋は、
そこを通り過ぎる人々の大事なもののひとつだなんだ。
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そうやって
こうやって
皆が紡ぎだす今日が明日への架け橋。
雨の日にどこへいくのか分らない人々は
ただ消えたく、でも誰かに気づいてほしくて
雨に打たれて解けてゆく
解けた人々は
遠く霞がかった蜉蝣の町や
誰も手の届かない蜃気楼の森
水たまりの底に広がる皆無の原に迷い込む。
でも、望んでいたはずの誰かの存在を感じたくて
気がつけばさっきまで歩いていた道の上で
目を覚ます。
一瞬のマインドトリップ。
明滅の生命。
あなたの存在。
そして、その重要性。

いかなる諸悪の根源ですら
その存在に正義はあり、守りたいものがある。
その存在の事実に是非はなく。
価値の有無なんていう、意味のない押し問答は不要だ。
その存在こそが、誰かのためなのだから。
自分のためだけに自分自身の存在を確立することは、
おそらく人類が誕生して今日という日まで
誰も試みたことがないだろう。
その行為の無意味さを実は誰しもが知っていて感じているのだ。

僕の消え入りそうな存在も、
君やあなたたちの存在があってこそ
かろうじての濃度を保つ。
僕が君やあなたたちの存在を必要とするから
僕はこの存在を維持することができる。

それをあきらめたときに
僕は雨に解け、空気に砂塵のようにかき消され
タバコの煙のように
空気へと空へと消えていくのでしょう。

この存在は、僕自身でもあり、君自身。
今日も町は人ごみでどこまでも続く曇り空だ。
でも、そう僕はここにいる。
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by nanook_mdfc5 | 2008-05-11 11:20 | 日記
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