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no.598 地の民、風の民
大陸は大きく二つに分断されていた。
それは国境でもなく、宗教でもなく、
その世界が誕生した時から決まっていたことのように。

この世界がどのような形状か、この世の果てが何なのか、誰も何も知らない時代。
世界は大きな底も見えないほどの谷に分かたれていた。
大河が底も見えない谷底に流れ込んでいる風景を今でも鮮明に覚えている。

見渡す限りの平原が、この世の全てだった。
風の大陸にはひょろりと背丈の長い部族が住み。
谷を隔てて地の大陸は、がたいの良い岩のような部族が生活をしていた。

風の大陸の住人は、足が早く跳躍力に長けていた。
弓や槍を主な武器としてとなりの街までもその長い足でひとっとびだった。

地の大陸の住人は、固い装甲と悪魔のような力を持ち合わせていた。
土を掘り、岩を砕き、大きな城を築いていた。

僕は大きな空から
彼らの無意味な戦を眺め、
悲しみをただ握りしめているだけの存在で
ふと谷に目を見やると
僕の視点が恐ろしい速度で加速し、接近した。
あぁ、これが”生まれる”という感覚か、と思った瞬間に
僕は谷の断崖絶壁に住む地の部族の子供だった。
だが容姿はどう見ても風の部族。
ひょろっとした体格と恐ろしい跳躍力。
部族間同士の忌み嫌いあう闘争を避けたもの達が、
このもっとも危険とされる谷の側面に住居を構え、
平和に暮らしていた。

僕は風の民の捨て子で地の民に育てられた。
両親は優しく、そして強かった。

しかし、ある晩。
決してお互いが踏み込んではいけないと協定を結んでいた地に
風の民が侵略を開始した。
風の民は知識に富み、冷酷なものたちが多かった。
それに比べ温厚な地の民は、お世辞にも知能レベルは高くなかった。
僕は家の陰に隠れていると風の民に両親は連れて行かれた。
本来、風の民である僕は、その細長いからだを断崖に埋め、
息をひそめた。翌朝、谷の村人は誰一人姿を消していた。
あるものは殺され、あるものは谷に突き落とされ、あるものは風の大陸に連行された。

一人になった僕は谷を出て、地の大陸の国王にあう。
風の民の容姿をした僕を受け入れるには長い時間がかかったが、
僕は地の民として戦線に立つことになる。
風のように早い足や皆が見上げるほどに高く飛ぶ力は、
地の民に重宝され、風の民特有の頭脳はいずれ軍隊を指揮する方へ重宝された。

風の民の侵略は続いていた。
冷酷な風の民は、村をもぬけの殻とし、地獄の様相を呈していた。
その風景を見た僕は、両親の命はもはやこの世にはないことを悟った。

僕が指揮する軍隊は無敵だった。
僕の知識と戦略、そして地の民の底知れぬ力は風の民をもろともしないものだった。

冬が訪れた。

風の民は、冬に滅法弱くボクらの戦線は、
もともとボクらの大地だった場所の大半を取り戻すまでにいたっていた。
その晩の作戦は、大地に説き伏せ雪の衣かぶり風の民を待ち伏せするというものだった。
まるで棒切れのように僕も大地に横たわり、風の軍勢を待つ。
僕の横にうずくまる地の民が、

大地が温かい。なぜボクらは戦うのでしょうか。同じ温もりを同じ風を感じあえているはずなのに。

そう一言こぼすと前方で「きた!」と低い声が響いた。
風の民に軍勢がこちらにむかってきていた。

雪の下、息を殺した。
そして、目の前の軍勢を見て驚愕する。
なんと僕が生まれ育った谷の村の民なのだ。

捕虜にされ道具のように戦士とされた谷の民が、
先陣を重い足取りで歩んでいる。
その後ろには、ひょろりと背丈のながい目の切れ長な風の民が、
数えきれないほどの軍勢で近づいていた。
そして、見てしまう。
敵軍の先頭を歩く父の姿を。

恐ろしい数の軍勢を背負うかのように前進する父。
ボクらの存在に彼らは気付いていないようだった。

横で臨戦状態の地の民がこぼした言葉が頭をよぎる。
そして、予期せぬ父との対面に戸惑う。指揮官としてどう動くべきか。

そして、僕はむくりと立ち上がる。
周りの地の民を制し、ひとり父の元へと歩く。
敵の軍勢は大地を揺らし、その動きを止めた。

戦うこととは何か。復習とはなんだったのか。
僕は容姿は違うが、見間違えることはない父親と抱き合う。


そこで僕の魂は、空へと引っぱりあげられる。
僕と父が点になり、真冬の戦場は、ただの白い大地になる。
空まで来たかと思うと目を覚ます。
たった数時間寝ただけなのにある部族の一生を生きていた。
本当に憎いと思ったり、戦う意味を考えた。不思議な夢。
ボスの家のベットを大事に作って以来、変わった夢をたくさん見る。

それにしても壮大な夢だった。ごちそうさま。
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by nanook_mdfc5 | 2007-11-08 02:01 | 日記
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